こどもと放射線

2011年8月31日 (水)

矢ケ崎克馬先生講演会レポート 1

2011年8月29日(月)10:00~12:00
矢ケ崎克馬先生「子どもを内部被曝から守るために」講演会が無事に終了しました。

新宿の会では初めての講演会のために一ヶ月間準備をしてきました。
チラシ、HP、ツイッターなどにより、かなりの速さで申し込みがされました。
子どもを内部被曝から守るというテーマから、多くのお母さんに参加していただきたく、託児付きの講演会として準備しました。そしてたくさんのお子さん連れのお母さんが参加してくれました。

講演は矢ケ崎先生作成の資料を手もとに、スクリーンのパワーポイントデータを見ながら進められました。
  内部被曝とは何かー放射線作用の基礎知識、内部被曝による健康被害
  内部被曝隠ぺいの実態・ICRP基準の問題
  いまどのように被曝から子ども・被曝弱者を守っていくのか

をお話されました。

  矢ケ崎先生が長年にわたる核、原爆への取り組みを通して明らかにさせてきたのは、核開発、原発推進が人間の健康よりも優先されてきたという事実でした。
 その根本的な問題を見据えて、これから私たちが子どもを守り、生きていくために生活の中で被曝を防ぐ実践的な方法とともに、国民の健康を守る行政の責任に対して声をあげていくことの大切さを訴えられました。

 申し込みの段階で、参加者から多数の事前質問が寄せられていました。
 子どもの健康に関わる切実な声でした。
 限られた時間のなかで、矢ケ崎先生の論を理解していただき、質問に答えることができるのか、一番心配なことでしたが、参加されたみなさんの紳士的な態度と、先生の誠実な回答によって、時間内に重要な質疑応答をすることができました。

講演会終了後もロビーにて、長時間質問に答え続けていた矢ケ崎先生は、「こういう声を聞くことが大切なんだ」と仰っておられました。市民に寄り添い、静かな情熱を燃やし続ける真の科学者の姿を見せていただきました。

ご参加くださいました皆さま、矢ケ崎先生、本当にありがとうございました。

文:おかべ

講演会レポートは後日またUPいたします。

こどもとの生活で気をつけること。当日質問があった内容や新宿の会と矢ケ崎先生との懇談会(相談会?)での質問など。

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2011年7月19日 (火)

7・15Part2 子ども家庭部への申し入れ とPart3

7/15教育委員会への申し入れの後、

子ども家庭部へ申し入れと区長へ要望を届けました。

          出席者(区):子ども家庭部長 

(守る会)以下メンバー同じ

○はじめに守る会代表から子ども家庭部長へ申し入れ書を手渡す。部長は会議を途中で抜けて出席。

○申し入れ書の内容に入る前に子ども家庭部長からのコメント

会議の途中で参りましたので、時間があまりとれず申し訳ない。

放射線に対する私たちの気持ちは、保護者のみなさんと同じであると思っている。特に小さなお子さんをお預かりする保育園・こども園であるし、みなさんのご心配は当然だと思う。みなさんの大切なお子さんをお預かりしている以上、安全な環境というのを常に求めているし、私たちにとっても大切なお子さんだという気持ちを常に持って取り組んで行きたいと思っている。

申し入れ書は事前にいただいていたので、順序は前後するが今お答えできることをお答えしたい。

     

   ◎線量の測定と汚染対策

    土壌調査については、すべての保育園を先に行ってもらった。また、お散歩などに行く公園の砂場の砂についても優先的に測定してもらった。

    その結果、今のところ大きな健康被害につながるような値ではない。測定結果については状況を速やかに公表しながら対応していくという考えであるが、基準値以下であっても周囲と比べて高い数値であった場合の対応を現在慎重に検討しているところだ。たとえばその場所では子どもを遊ばせないとか、近づかせないといった対応をしていくことは考えている。

 ◎給食の安全性の確保

    牛乳は各園が近隣の小売業者から購入している。どの業者も「保育園に納入する業者である」「小さな子どもが口にするものを納入している」という意識を持ってくれているので、今のところ問題はないと考えている。しかし、特定のメーカーなどに問題が起きた、というような場合には速やかに対応していく。

    食材については産地の限定などはしていないが、納入業者には配慮してもらうよう頼んでいる。

    弁当持参や水筒持参などの要望があれば、個別に対応するので相談してほしい。ただ、保育園の場合は親が原則として就労しているので、食事を提供すること自体もこちらの基本的な仕事と考えている。どうしてもお弁当を持たせたい、という場合は、ある程度継続的に(たとえば1か月単位とか、○月まで、というふうに)持たせるようにしてほしい。「今日はお弁当を忘れたので給食を」というのでは話しの筋が違うので、そのようなケースではトラブルになってしまう。

○守る会メンバーからの意見

 ●線量が高いところは対策をしてくれるとのことだが、具体的な対策は。

→現在検討しているが、数値が高い場所へは近づかせないといったことはすぐにも実行できると考えている。小さな子どもは砂遊びをしていても、少量の砂が口に入ってしまうようなこともありうるので(パクパク食べるわけではないが)、砂場の砂も食品と同じ基準を適用して考えている。

Part3 区長室へ要望書の提出】

○守る会代表が区長室に赴き、区長あての要望書を手渡す。区長室の方が受け取り、区長に渡します、とのこと。

記:マツ

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7・15Part1 教育委員会への申し入れ

出席者(区):教育委員会教育長ほか3

   (守る会):8

○はじめに、守る会代表から教育長へ申し入れ書を手渡す。教委側の出席者の簡単な紹介あり。申し入れ書は事前に渡してあり、教育委員会として説明・回答を行うとのこと。

申し入れ書の内容に入る前に教育長からのコメント

    原発事故の影響が大きく、区としても深刻に考えている。保護者のみなさんの不安が大きいのは当然だと受け止めている。

    ただし「正しく知って正しく恐れる」ことが必要で、収束に向けての取り組みが長くかかる以上、区としては必要な対応は取れるようにしていくつもりである。

    事故から3か月以上経ち、区の対策も変わってきている。現在私たちがどのように考えているのか、どのような対応をしているかについて、お答えしたい。

以下、申し入れ書の内容について、担当部長からの説明

 

◎給食の安全性の確保

   

a.牛乳の放射性物質測定…世田谷区の動きは承知している。新宿区は明治乳業の牛乳が納入されているが、メーカーとは何度もやりとりをしており、最近では78日付文書で出荷制限されていない生乳のみを使用しているとの報告を受けており、安全なものと認識している。現在のところは測定は考えていない。

   

b.給食を食べないなどの選択…教育委員会より、6月に既に「給食等の安全性について丁寧に説明すること、その上でさらに保護者から希望があった場合は各校で配慮し、柔軟に対応してほしい」という内容の通知を出している。 ※後日資料開示の約束

    区としてはつくば市のような統一書式を作成することは考えていない。

   

c.給食の内部被曝ゼロ…国の食品安全委員が定めた暫定規制値を超えていない食材を使用しており、基本的に給食は安全であると認識している。特定の産地を選ぶことによって風評被害が発生しないような配慮も必要であり、区が測定を行う必要性はないと考えている。

   

d.区内栄養士向けの講習会…区では6月中から給食食材の産地の公表を始めており、区内の栄養士の安全性に対する認識は高い。今回のことでさらに意識は高まっていると認識している。

◎プールの安全対策

    基本的にプールは安全であるとの認識を持っている。←プールサイドの線量測定および630日にプール水を測定し、不検出との結果である。また、百人町で放射性物質の測定を行っているが、その結果でも新たに大量に降下しているということはない。

   

a.プールのふたや覆い…必要ないと考えている。

   

b.プールの見学…見学は可能だが、見学の場所については各学校の人員確保の問題などもあり、一律にこうとは言えない。具体的な対応については個別に相談してほしい。

 

 c.プール水の継続的な計測…行うならば2学期が始まる前にと考えている。

 ◎子どもたちへの対応

 a.対応のバラつき…お弁当などの持参をOKすること、給食の食材の産地を公表することなどは既に各校に通知済み。今後も校園長会で話していく。

 b.子どもが不利益にならにように…当然のこと。今後も対応していく。

 ◎線量測定と汚染対策

    722日までに区内の幼稚園、小中学校の測定はほぼ終了する。土壌分析の確定値ももうすぐ発表になる。基本的に区内は安全と考えている。

 

 a.線量計の配布…そこまでの必要性はないと考えている。

 

 b.汚染地域の対策…国や都の動きとして、安全な基準値が出ていない以上、基準値を超えたから対策をする、ということができない。まずは早急に基準値を決め、それに伴う対策を決めるよう、都知事や区長会、区議長会などが政府に要望を提出済みである。今はその返答を待っているところ。また、区として独自の安全値を出すのがいいのかどうかについては、現状では難しいところ。少し時間がほしい。

 ◎教育委員会としての取り組み

    a.緊急マニュアルの策定…基本的には新宿区は安全との認識をしている。今後、いざというときには適切な対応ができるようにしていく。

○守る会メンバーからの意見

 ●食材の産地の公表が学校によってバラバラで、児童向けになっていたりする。親が見て判断できなければ意味がないので、学校のHPなどで紹介してほしい。

        →学校のHPは質的なバラつきがあり、人的な面からも難しい。

 ●食材の産地について。「風評被害」と言われるが、子どもが食べるものについて、より安全なものを求めることは風評に当たらないのではないか。ちょうど牛肉の汚染が出たばかりだし、サンプル調査も信用できない。

→幸いなことに区内では最近牛肉を使ったメニューはなく、福島県産のものもほとんど使われていないようだ。サンプル調査は確かにすべてを検査するわけではないので心配になる気持ちもわからなくはないが、調査方法としてはきちんと確立されたものである。

●チェルノブイリ以降、24年間食品の放射能汚染を調べている専門家ははっきりと「東北・北関東のものを食べさせてはいけない」と言っている。

●北関東産のものなど、「多少心配だが多分大丈夫(だから使おう)」ではなく「多少でも心配だから使わないようにしよう」という安全寄りの考え方で選んでほしい。

●プールの見学について。放射線の心配だけではなく、この暑さの中、プールサイドで見学することで熱中症の心配もある。屋内での見学といっても、保健室、教室、親が出向いて図書室など、対応がバラバラ。子どもを安全に見学させるという観点でしっかり対応してほしい。

→熱中症の対策はしっかり考えていきたいが、学校によって人員の確保や見学の際の課題の与え方など、一律に対応できるわけではない。

●給食が不安ならばお弁当を、という話しが出たが、それは迷った上の決断なのであって、本来は親も給食を食べさせたい、子どももみんなと一緒に食べたいと思っている。安全に最大限努力することこそが区の仕事だと思うし、そういう対応一つ一つが区への信頼につながってくると思う。

●産地表示についても、プールの見学にしても、たとえば専業主婦なら学校に出向いて表示を見たり見学につきあったりできるが、それができない親もいる。できる家庭だけが配慮してもらえる、というようなことがあってはならない。どの子もみな同じように守られるべき。

●子どもの安全を守る以上に大切な仕事はない。コストや効率の問題ではなく、何よりも命は大切。「犠牲が少なくて済んだ」という言い方をするが、ひとりでも犠牲になってはいけないのであって、ひとりひとりの命を大切にしてほしい。

記:マツ

part2に続く。

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2011年6月16日 (木)

6/15 新宿区長に放射線測定の申し入れ

昨日、新宿区長に署名の提出と申し入れを行いました。
第一の幕が開きました。
ご署名いただいたみなさんのお気持ちを代弁できたでしょうか。
是非今後もご一緒に活動をつづけてまいりましょう。
以下報告となります。

6/15 新宿区長に申し入れ。
新宿の母親たち、11名。
署名2323筆。

区長に事前に申し入れ書を渡していたので、
署名を渡してすぐ、意見交換をはじめる。
時間は約30分間。

●母親たちの要望

現在一箇所のみの放射線測定地点を増やしてほしい。

特に砂場などの土壌が高濃度に汚染されている可能性を指摘。

外遊びができないことによって子どもは大きなストレスを感じている。

すでに子どもの健康に異常を感じ、心配している。
安全が確認されないと必要のない不安を感じたり、必要な対策が遅れてしまう。

事故が収束していないのに、基準値以下の水道水を使っているとしても、
プールの水を毎日入れ替えない限り、放射性物質が溜まっていくため、非常に危険である。
プールに雨水などが入らないようにきっちり何かで覆ったりして対策してほしい。

給食の安全性が心配だが、学校は子どもの健康より立場や秩序を優先して、
柔軟な対応をとれない。区の方針が必要。

3/15大量の放射性物質が降下した中、
子どもを登園登校させてしまった。
今後危険な自体がわかったら直ぐに知らせてほしい。

●区長から

母親の不安はとてもよくわかる。当然である。
測定し、現状を確認し対策を立てる。
給食について、すべての食材を測定することは難しい、
産地を表示することになるだろう。
今後も区民の意見を聞きながらやっていく。

●今後の活動について

今回の署名、申し入れは組織的なものではなかったが、
今後は新宿の子どもを守る会(仮)として多くの人と一緒に活動していく。

●個人的な感想として

前日、新宿区として独自に測定をするという方針が決まっており、
そのすぐ後というタイミングは良かったと思います。後押しになったと思います。
区長の回答は現段階として、まずまずだと思います。

私たちの意見に反対する箇所はありませんでした。

今後は放射能対策の実行を急いでもらうこと、
具体的に要望していくことが必要だと思います。
一番の収穫はお母さんたちの出会いだったと思います。

よびかけ人 岡部淳子

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2011年6月11日 (土)

「NPO法人チェルノブイリへのかけはし」お話会

「NPO法人チェルノブイリへのかけはし」お話会に出席しました

6月2日(木)15時から17時まで、スワンベーカリー落合店で「NPO法人チェルノブイリへのかけはし」野呂美加代表の講演会が開催されました。

チェルノブイリ事故で健康被害を受けた子どもたちを招き、北海道内で民泊させる取り組みを続けてこられた方だけあって、実感がこもった説得力のあるお話でした。

まず、
「極々微量であっても、人工の放射能は許さないという姿勢が大切」

「大人がしっかりして、子どもを放射能から遠ざけなくてはならない」
と繰り返されました。

チェルノブイリの小学生は100人中98人が病気の花束を抱えているそうです。

放射能は酸化させる作用があるので、子どもたちは老化してしまうそうです。
25年前の事故がいまだに大きな悪影響を子どもたちに及ぼしていることを改めて思い知らされました。

悲惨な原発事故が起こってしまった今の日本で生活する上で、子どもを持つ親たちは以下のような点に気をつけるべきとのことです。

「放射性物質が含まれる食べ物・飲み物を遠ざける努力をすべき」

「例えば、野菜に関してはこれまでは国産・無農薬・有機露地栽培のものが身体によいものであったが、今ではそれが裏目に出てしまっている。ハウス栽培の方が危険度が低い。今までの価値観やこだわりは捨てなくてはならない」

「被爆とは身体が酸化することだから、身体を酸化させてしまう食べ物(スナック菓子やチョコレート)は食べさせないこと」

「おやつは果物にすべき。ペクチンを多く含むバナナや桃は放射能排出に効果的。食後ではなく空腹時に食べさせることが大切。食後では効果がない。
「子どもの免疫力を高めるためにも睡眠をしっかり取ることが大切。子どもも大人も早く寝ること」

さらに、子どもの遊びや幼稚園・学校生活については以下のように述べられました。

「放射能は水たまりや芝生、木の根元などにたまりやすい。特に今年と来年は自然育児は成り立たない。外遊びは怖いという認識を持ってほしい。室外プールも警戒すべき」

「福島の事故を受けて、学校での給食を食べさせたくない、牛乳を飲ませたくないという親の申し出に圧力をかけているところもある。個人の行動では限界がある。母親たちが力を合わせるべき」

示唆に富んだアドバイスの中でも特に、
「3月11日以前の世界にはもう戻れない。今までの価値観やこだわりは捨てなくてはならない」

との言葉が胸に深く突き刺さりました。

私たちが住む世界はすっかり様変わりしてしまったという非情な現実に向き合っていかなくてはならないということです。

でも、平穏な日常生活が続けられなくなった理不尽さを嘆くだけでは子どもは守れません。「親たちが力を合わせて、子どもを守るために工夫し続けて生きていかなくてはならない」との野呂さんのメッセージをしっかり受けとめて前に進まなくてはなりません。

「母親はできる限りのことをやった後は、神仏などの大きな存在に『子どもを守って下さい』と謙虚にお願いしましょう。くよくよしないこと、恐れすぎないこと。怖くなったら原発の現場で奮闘している方々のことを思い、彼らの安全を祈りましょう」と野呂代表は結びました。

決して楽観的なお話ではなかったのですが、少しだけ元気になれました。

「NPO法人チェルノブイリへのかけはし」ホームページ
http://www.kakehashi.or.jp/

記:くまこ

新宿のこどもを放射能から守るために
「新宿区の子どもたちを守るための放射線測定に関する申し入れ」の署名を集めています

http://shinjyukunokodomo.web.fc2.com/

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